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この島に、命の記憶と未来を見つけたから
はじめまして、わたしは株式会社空地音ハーモニー(ソラチネハーモニー)として由緒ある神社仏閣での和の結婚式をプロデュースし、これまで"その土地に根ざした結婚式"を届けてまいりました。
そしていま、新たに沖縄という地で、神社での結婚式のサポートをはじめます。
「なぜ沖縄なのか?」と、よく聞かれます。それは「祈りと感謝の文化がある場所」だからです。
19歳の頃初めて沖縄に旅行に来ました。その当時私がキラキラ輝く海よりも美しいと思ったのは「お墓」でした。そこから沖縄を訪れるたびに感じてきた"命を大切にする言葉"や"先祖を想う祈り"に、深く心を動かされてきました。
沖縄では、ご先祖様に手を合わせ、命を尊び、日々を祈ることが自然な日常の中にあります。それは、私が長年大切にしてきた、「仏前結婚式」の"生まれてきたこと""ふたりが出会えたこと"に感謝する心と深いところで重なっていました。結婚とは、ただふたりが約束を交わす日ではありません。ふたりの後ろに連なる「命のつながり」――ご先祖様や家族の存在に感謝しながら、新しい糸を結ぶ日でもあります。
そして、「私たちがなぜ沖縄で、神社の結婚式を届けたいのか?」それは「祈りと感謝の文化」を、これからもずっと在り続ける『神社』という場所で、結婚式というカタチで未来につなぎたいと思っているからです。
会社名の空地音ハーモニーは、「その土地の空(そら)、地(つち)、音(ね・息づかい・いのち)を感じながら、人と人、命と命、場と人を結ぶ・調和させる」ことをテーマにしています。世界遺産や国宝など、かけがえのない"文化そのもの"である神社仏閣で、結婚式という節目の儀礼文化をかたちにしてきました。私たちが大切にしているのは、『在るものは変わらずとも、価値を創りかえる』ということ。受け継がれてきた場や伝統、そこに流れる精神性に、カップルたちの"今"をそっと重ね、その土地の祈りとともに、新たな価値として結婚式を届けることです。
もう一つ!ミンサー織りとの出会いがありました。たまたま滞在していたホテルの道にあった柄、その柄がミンサー織りでした。"いつ(五)の世(四)までも末永く、仲睦まじく"という想いをこめて女性が男性に帯を贈ったという話を伺いました。両脇にあるムカデの足に似た模様には「足しげく私の元へ通ってください」という当時の通い婚の風習らしい想いも込められているとか...。そして帯の色の「藍」を出すには何度も藍を重ねて染め上げることにより「愛を重ねる」と教えていただいたとき、沖縄という場所の文化が私にとってはものすごく価値のあるものになりました。人と人をつなぐ「糸」から織りなす命と命を結ぶ「祈りの布」を見たとき、私たちの大切にしてきた結婚式づくりと、この土地の精神が重なるのを感じたのです。
結婚とは、ただ二人が共に生きる約束をするだけではありません。ふたりの後ろに流れる"ご先祖様たちのいのち"を感じながら、未来へと糸を紡ぐ行為だと、私たちは考えています。
沖縄の方にとっては日常のその文化に「尊さ」を感じています。だからこそ、この場所で、フォトウェディングをするだけでは伝わらない"誓い"のかたちを届けたい。神様のもと、ご先祖様へも報告できるような、静かで、でも深い意味のある神社での結婚式をご提案したいのです。
私たちが届けたいのは、沖縄出身の方が、ふるさとの神社で挙げる"誓い"の式です。華やかさよりも、静かなあたたかさ。フォトウェディングとは違う、心に残る誓いの瞬間、記憶に深く残る、心の式。
沖縄の方々が大切にしてきた「命をつなぐ文化」を、結婚式というかたちで、未来に伝えていけたらと願っています。そして、ふたりの誓いが、ご先祖様への感謝と共に、未来への希望となりますように...。ふたりの後ろに連なるご先祖様、そして未来へとつながる命、そしてすべてのつながりに感謝を込めて、ふるさとの神様の前で誓う、「意味のある結婚式」を未来につなげたい!人生の通過儀礼において唯一誰かとする儀式が結婚式です。
結婚式は残していくべき文化です。しなくてもいい、でも、してよかった。そう思える結婚式を、ふるさとの神様のもとで、共につくっていけたら幸いです。一組一組心を込めて紡いでいきたいと思っています。どうか、末永くよろしくお願いいたします。
代表取締役社長 菊池美鷗